新・価値のあるお買い物日記

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無線LAN新規格「Draft 11ac」対応機種発売!PA-WG1400HP/WG1800HPの性能徹底解析!

2012年5月時点でほぼ標準化が完了し、後は国内の電波法整備(総務省)を待っていた無線LAN新規格IEEE802.11ac。
そして来る2013年3月27日に電波法施行規則が改正され、晴れて国内でも本規格が解禁となりました。

本エントリーでは、11ac法整備後、初の製品化がなされた注目馬である PA-WG1400HP (NEC製)に着目し、
その「性能」と「買うべきか否か」の2点に絞って徹底解析をしたのでご覧ください。

無線LAN新規格「Draft IEEE802.11ac」とは

現在、無線LANは2種類の周波数が利用されています。2.4GHz帯と5.2GHz帯です。
前者(2.4GHz)が恐らく今皆さんが利用されている周波数ですが、この周波数を利用している電化製品に、

  • 無線LAN(街なかにあふれてるフリースポット等も全て2.4GHz)
  • Bluetooth(携帯、スマホ等にはもう必ずついてますね)

があります。

この2つ(無線LAN、BT)が搭載されている製品が今の世の中にどれだけ存在していて混信(干渉:互いに通信を阻害)しているかは耳にされた事があるかもしれません。
互いに干渉を避けるために、同じ周波数帯でチャネルを変えたりしていますが、ここ最近そろそろ限界が出てきました。

Wi-Fiのマークがスマホの画面上に出ているのに、インターネットに繋がらないという経験をされたことはないですか?
それがまさに混信している証拠です。

そんな時に現れたのが5.2GHz帯なわけで、11acがこれに当たるというわけです。
まだ普及して間もない上、高周波になるのでノイズに強く、しかも高速になります。
(規格値ですが)無線LAN旧規格11nの速度が600Mbpsであるのに比べ、11acは6.9Gbpsなので、およそ11.5倍の速度向上になります。

しっかり繋がる上に早い!!もうこれは5.2GHz帯の11acを試すしかないでしょ!?

PA-WG1400HP/WG1800HP性能徹底解析

新しいもの好きなので、買っちゃいました。
NECから4月4日発売のPA-WG1400HPです。
同じ11ac規格として発売されたBUFFALO製 WZR-1166DHPと比較しても、デザイン面では遥かにNEC製に軍配が上がっていると言えます。

さて、肝心の製品はどうでしょう。

そもそもラインナップは2種類で、私が購入したのはWG1400HPのほう。だって、自宅が最大100Mbpsだったので。。。
ご自宅の契約回線が1Gbps以上な方は、値段もあまり変わらないのでWG1800HPを購入されても良いかもしれません。
ラインナップは以下の通り。

項目
PA-WG1800HP
PA-WG1400HP
無線LAN
(5GHz帯 規格値)
1300Mbps 867Mbps
無線LAN
(2.4GHz帯 規格値)
450Mbps 450Mbps
無線LAN
(5GHz帯 実効スループット)
751Mbps 597Mbps
有線LAN
1000BASE-T 1000BASE-T
有線LAN
(実効スループット)
約940Mbps 約940Mbps

早速ですが、こちらが新製品PA-WG1400HPの外箱。


内容物はこんな感じ。
無線LAN接続する上の必要最低限の機器に留め、自宅のモデムと接続してパスワードを入力すればすぐに利用可能である点は評価できます。
(フレッツ契約などをされている方は、PPPoE(PPP over Ethernet)を設定すればOK。とても簡単です。)
また、この製品には「QRコード」なる1発で無線LAN接続の設定が完了するものがあり、機械操作が苦手な方にも非常に優しく手の出しやすい1台になっています。


製品仕様としては、WANポート×1、LANポート×4、簡易NASを構築できるUSBポート(バスパワー対応)×1と、近年の無線LANルータとして必要十分の仕様となっています。
さらに、RT:ルータモード、BR:ブリッジモード、CNV:コンバータモードが搭載されており、某社のように用途に応じて機器を追加購入する手間がなくとてもユーザ志向と言えます。


本製品は縦置き・横置きが自由です。
付属品の「スタンド」を所定の場所にはめ込むことで可能になります。
ご覧の通り、とてもスタイリッシュな所が魅力的です。個人的には横置きが好きなので横置きにしていますが、縦置きのほうがかっこよく見えます笑


ちょうど手元にiPhone4Sがあったので、寸法をイメージしやすいように測ってみました。
大きさはiPhone4Sの約2倍、厚みは約2.5倍程度といったところです。
これだけの寸法であれば、据置型の無線LANルータとして「コンパクト」を謳っても何ら問題はないと言えます。


早速、自宅のモデムと接続したところ、すぐに無線LAN接続が可能になり利用可能になりました。
通信速度が早く安定している11acである点に加え、インテリアとしてこれだけおしゃれになった無線LANルータは他には無いのではないでしょうか。


新製品PA-WG1400HPと旧製品PA-WR8750Nの速度比較

やはり1番気になるのは新製品の速度ですよね。
というわけで、これまで使っていた旧製品PA-WR8750Nとの速度比較を以って評価をしてみます。

まず自宅の回線、テスト環境は以下の通り。

項目
詳細
契約回線 NTT東日本 Bフレッツ マンションタイプミニ
プロバイダー BIGLOBE
下り回線(データ受信) 最大100Mbps
上り回線(データ送信) 最大100Mbps
計測対象PC MacBook Air2012(5GHz接続)
計測サイト Radish Network Speed Testing
計測方法 測定品質70%以上で各10回の平均

通信速度計測システムとして、最も信頼のおけるデータと言われているRadish Network Speed Testingで計測した結果がこちら。

 

Radishは、測定品質が70%以上であればある程度の信頼を置けるので、それぞれのルータで10回計測し、最も平均値に近い値を出したものを掲載しました。
何故か新製品PA-WG1400HPでは、契約回線の速度を上回る不思議な現象になっていますが、何度試しても120Mbpsを超えるので、間違っていない結果と思われます。
(ご家庭の回線環境や周囲での集合住宅等で回線共有している場合、速度に差が生じる可能性がありますので、あくまで参考値としてご覧ください)

単純に速度比較だけをすると、上り速度はほぼ同じで、下り速度が40Mbpsほど新製品が上回っています。
また、iPad 3rdでも約20Mbps程度の速度差が見て取れました。速度が向上しているのは間違いなさそうです。


新製品PA-WG1400HPは買いか?

個人的には、5GHz帯として接続できる機器(例えば新型MacBookや、iPhone5、iPad、iPad mini、Nexus7など)をお持ちの方は是非購入された方が良いと思います!
一方で、2,4GHz帯しか利用できない機器(例えば旧型MacBookや、iPhone4S以下、旧iPad、古いノーパソなど)を多くお持ちの方は、まだ様子見でも良いかもしれません。
ただ、自宅が100Mbpsもしくは1Gbpsなどの高速通信契約をされている方は、11ac対応の子機を購入してでも11acの速度を体感すべきです!間違いなく高速通信を体感できます!

新規格 IEEE802.11ac はまだ登場したばかりですが、周囲に2.4GHz帯無線LANアクセスポイントが大量にあって混信しまくってる方は、是非コレを機会に乗り換えちゃいましょう。
最高のWi-Fiライフがあなたを待っています!!