MVNO各社の競争は熾烈を極めていますが、その中でも群を抜いて通信速度が速い会社が2社だけ存在しています。それが、「UQ mobile」と「Y!mobile」です。
今回、余計なバイアス抜きに、「結局どっちがおトクなの?」について、徹底追求してみました。umame4の独自調査は1ヶ月間に渡りましたが、クドクド書いても誰も読まないので、シンプルに要点を伝えていきたいと思います。
心機一転の1月(年始)や春商戦の3〜4月(進学・就職)、iPhoneの発売時期である9〜10月など、あらゆる節目の万人の方に向けた内容なので、是非参考にしてみてください。
料金比較
1番大切な料金比較ですが、結論から言うと普段使いという観点では、全く同じ料金です。恐らく両社ともに意識しているものと思われます。
わかりやすく、月額1,980円の両社のプランを見てみましょう。
UQ mobile | Y!mobile | |
---|---|---|
プラン名 | ・ぴったりプランS ・おしゃべりプランS |
スマホプランS |
月額料金 | 1,980円 (2年目以降2,980円) |
1,980円 (2年目以降2,980円) |
データ通信量 | 2GB/月 (2年目以降1GB) |
2GB/月 (2年目以降1GB) |
データ繰り越し | あり | なし |
無料通話 | ぴったり60分(2,400円分) または おしゃべり5分以内のかけ放題 |
10分以内のかけ放題 |
低速通信時の 通信速度 |
最大300kbps | 最大128kbps |
違約金 (更新月外の解約) |
10,260円(税込) | 10,260円(税込) |
ポイントだけ押さえますが、どちらも2年目以降に2,980円に上がってしまう点や、データ通信量の上限が2GB/月で、こちらも2年目以降に1GB/月になる点など、共通点があります。
一方、データ繰り越しはUQ mobileのみ存在し、無料通話は若干の差ですがY!mobileが10分以内のかけ放題で、UQ mobileの5分よりも少し長いです。
しかし最も注目すべき点は、低速通信時の通信速度(使用したデータ通信量が契約上限に達した場合の速度)です。UQ mobileが最大300kbpsまで低下するのに対し、Y!mobileは最大128kbpsまで低下してしまいます。
300kbpsと128kbpsのわかりやすい差は、Youtube動画が低画質でもストレスなく見られるか見られないかになります。Y!mobileの低速時は、LINEやメールなどのテキストベースの利用がストレスなく実施できますが、動画やインターネット閲覧は非常にストレスを感じるでしょう。
一方で、UQ mobileはLINEやInstagram、Twitter、FacebookなどのSNSを「節約モード(ターボ機能OFF)」で使用すると、残りデータ容量を一切消費せずに済むという便利な機能があります。専用アプリを起動してワンタップで設定できるので、平日の通勤時間帯やお昼など、高速通信を利用したいときだけターボ機能をONにし、後は節約モードにしておけば、いざという時に高速通信できないといった状況にも陥らずに済みそうです。
以上のように、月額料金こそ同じですが、使い勝手の部分でUQ mobileに軍配が上がりそうです。
速度比較
こちらも結論から言うと、UQ mobileの圧勝です。ただ、どちらも他のMVNOと比較すると非常に高速な通信速度で、両社ともにストレスなく通信できるでしょう。
今回、HuaweiのAndroidスマホを測定端末として、UQ mobileとY!mobileのSIMカードを使い、東京駅、川崎駅、武蔵小杉駅、仙台駅の4箇所で平日の朝・昼・夕方の混雑時間帯目掛けてデータ通信速度を測ってみました。(このブログ書くのに正直これがすごい大変でした・・・)
早速その結果を見てみましょう。ちなみに参考値として、既に契約済みのIIJmioのSIMをiPhoneXに入れて、同様に測定してみたので、合わせて比較してみます。
東京駅
まずは東京駅の北陸・東北新幹線改札付近の下り通信速度から。
下り通信速度(Mbps) | UQ mobile | Y!mobile | IIJmio |
---|---|---|---|
朝(7時〜8時) | 32.2 | 28.5 | 4.3 |
昼(12時〜13時) | 28.6 | 29.1 | 0.7 |
夕(17時〜18時) | 52.7 | 40.5 | 3.2 |
同じ場所の上り通信速度がこちら。
上り通信速度(Mbps) | UQ mobile | Y!mobile | IIJmio |
---|---|---|---|
朝(7時〜8時) | 51.1 | 49.8 | 8.1 |
昼(12時〜13時) | 33.5 | 21.7 | 6.4 |
夕(17時〜18時) | 70.8 | 50.3 | 12.2 |
多くの人が集まる日本の中心「東京駅」でも、20Mbpsを超える通信速度には驚きです(IIJmioが足元にも及んでない)。普段、IIJmioを使っているのでそれが普通だと思っていましたが、30Mbpsを超える通信速度って、ブラウザでYahoo!ニュース見るのがこんなにもサクサクだとは思いませんでした。押した瞬間にニュース記事の内容が表示されるのってこんなに気持ちいいものなんですね。
さて、次の駅に行きましょう。
川崎駅
最近、川崎駅には唯一の南改札口とは別に北改札口というのができて、通勤時の混雑が非常に緩和されたそうです。普段使ってないので良くわかりませんが、平日だというのに非常に多くの人がいました。
そんな川崎駅の北改札口前からの測定結果です。
下り通信速度(Mbps) | UQ mobile | Y!mobile | IIJmio |
---|---|---|---|
朝(7時〜8時) | 40.5 | 50.9 | 7.8 |
昼(12時〜13時) | 95.1 | 43.1 | 1.2 |
夕(17時〜18時) | 60.8 | 38.2 | 11.7 |
同じ場所の上り通信速度がこちら。
上り通信速度(Mbps) | UQ mobile | Y!mobile | IIJmio |
---|---|---|---|
朝(7時〜8時) | 20.2 | 30.4 | 11.5 |
昼(12時〜13時) | 11.4 | 19.3 | 4.2 |
夕(17時〜18時) | 4.3 | 12.1 | 9.4 |
上り速度でY!mobileが軒並み上回っていますが、重要なのは下り速度です。下り通信速度だとUQ mobileが圧倒的な速度で、昼間の95.1Mbpsは平均値とは思えないほどの速度でした(たまたま電波の掴みがよかったのかな?)。
なお、こちらもUQ mobile・Y!mobileともにネットサーフィンがサクサクでした。IIJmioも決して遅くは感じませんでした、ややブラウザの読み込みが引っかかる感じがしました。
続けて、同じJR南武線の土地坪単価の上昇率が日本一の武蔵小杉駅に行ってみましょう。
武蔵小杉駅
武蔵小杉駅の中央口2というところで測定しました。東急東横線の改札口に近い、武蔵小杉グランツリーに向かうところの改札です。武蔵小杉駅に行ったことがない方は、とてもキレイな駅なので、一度観光にいかがですか?
というわけで、まずは下り通信速度から。
下り通信速度(Mbps) | UQ mobile | Y!mobile | IIJmio |
---|---|---|---|
朝(7時〜8時) | 31.2 | 29.8 | 3.2 |
昼(12時〜13時) | 40.4 | 36.7 | 0.9 |
夕(17時〜18時) | 55.3 | 65.1 | 5.9 |
同じ場所の上り通信速度がこちら。
上り通信速度(Mbps) | UQ mobile | Y!mobile | IIJmio |
---|---|---|---|
朝(7時〜8時) | 12.0 | 20.2 | 16.4 |
昼(12時〜13時) | 27.3 | 21.2 | 0.4 |
夕(17時〜18時) | 50.1 | 21.1 | 15.5 |
正直、上り速度って同じ時間帯でも計測する度に同じ端末・SIMでも結構違いがあるので、あんまり当てにならないかもです(今更ですが・・)。でも。傾向は掴めているので良しとしましょう。同じ川崎市内ですので、結果は川崎駅とあまり差はありませんね。
次は、他県にもお邪魔して測定しみてます。
仙台駅
仙台はこの季節ですが、雪がほとんどありません(測定日は2月6日)。だけど、すごく寒い!若干だけ残ってる雪と水たまりがカチコチに凍ってて、危ない危ない。。写真撮る時に転びそうになっちゃいました。
というわけで、仙台駅の西口側から速度を計測してみます。
下り通信速度(Mbps) | UQ mobile | Y!mobile | IIJmio |
---|---|---|---|
朝(7時〜8時) | 23.0 | 15.9 | 3.2 |
昼(12時〜13時) | 30.6 | 22.8 | 1.3 |
夕(17時〜18時) | 22.4 | 35.1 | 23.2 |
同じ場所の上り通信速度がこちら。
上り通信速度(Mbps) | UQ mobile | Y!mobile | IIJmio |
---|---|---|---|
朝(7時〜8時) | 6.8 | 13.6 | 8.1 |
昼(12時〜13時) | 11.0 | 18.2 | 6.3 |
夕(17時〜18時) | 14.1 | 11.9 | 7.3 |
夕方のIIJmioがかなり健闘してる!でも、UQ mobileやY!mobileには及ばず。
ちなみに、上記の別の時間帯(10時とか15時とか21時)も手元資料のために計測してるんですが、IIJmioは混雑時間帯以外は40〜70Mbpsを出すときが多くて、混雑時間帯以外はとても優秀なんです。
でも、普段仕事や学校で授業を受けてる間はスマホなんていじれないので、やはり混雑時間帯の速度測定がとても意味があるものだと思っています。IIJmio頑張れ!そして仙台、めちゃくちゃ寒かったぞ!!
ついでに、UQ mobile・Y!mobile・IIJmio以外のMVNOの速度比較結果も調査済みなので、気になる方は以下も要チェックですよ。
そんなわけで、速度比較はY!mobileが一部健闘したものの、全体的には上り・下りともにUQ mobileに軍配が上がりました。高速通信できるスマホを選びたいなら、UQ mobile一択になりますね。
サービス比較
料金はほぼ互角ですが、速度は僅差ではあるもののUQ mobileが少し優れている状況です。この状況は、ソフトバンク・au・docomoの3社にも言える状況で、最終的にはサービスの差でユーザーは携帯キャリアを決めることになるでしょう。
そこで、UQ mobileとY!mobileが提供しているサービスを一覧にまとめ、その比較結果をみてみます。
UQ mobile | Y!mobile | |
---|---|---|
無料通話 | ぴったり60分(2,400円分) または おしゃべり5分以内のかけ放題 |
10分以内のかけ放題 |
かけ放題オプション (時間・回数無制限) |
― | ◯ (+1,000円) スーパーだれとでも定額 |
メールアドレス | MMS (@uqmobile.jp) |
Y!mobile メール (@yahoo.ne.jp) MMS (@ymobile.ne.jp) |
端末お試し サービス |
Try UQ mobile | ― |
端末補償 サービス |
端末補償サービス (UQ mobile端末向け) つながる端末保証 (SIM単体契約向け) |
故障安心パックプラス (Y!mobile端末向け) 故障安心パックライト (SIMフリー端末向け) |
節約モード (SNS使い放題) |
◯ (最大300kbps) |
― |
無料アプリパック | ◯ (11個) |
― |
Yahoo!プレミアム for Y!mobile |
― | 無料 (月額500円相当) |
無料Wi-Fiスポット | ◯ (約6万箇所) Wi2 300 for UQ mobile |
◯ (約45万箇所) ソフトバンクWi-Fiスポット |
データ繰り越し | ◯ (前月分まで/上限3GB) |
― |
データシェア | ― | ◯ (親子回線契約要) (データSプラン契約要) |
家族割引 | UQ家族割 | 家族割引 |
(18際以下なら最大3ヶ月間の基本料無料) (次回機種変更までデータ容量最大2倍) |
||
学割 | UQゼロ学割 (2台目〜500円引) |
タダ学割 (2台目〜500円引) |
光セット割 | キャッシュバック +12,000円 (BroadWiMAX) |
500〜1,000円/月割引 (SoftBank光/Air) |
BroadWiMAX:2,726円〜 モバイル/ホームルータ |
SoftBank 光:5,200円 SoftBank Air:4,880円 |
|
LINEのID検索 (年齢認証) |
― | ◯ |
テザリング | ◯ | ◯ |
契約特典 (本ブログ紹介特典) |
キャッシュバック プランS:+11,000円 プランM:+12,000円 プランL:+13,000円 |
― |
比較結果が優れている方を赤文字としています。
正直、Y!mobileのサービスは微妙なのが多いというのが第一印象。ただ、サービスの主軸が違うので、どちらが優れているというわけでもないため、ざっくりどんな人がUQ mobileとY!mobileのどちらのサービスに向いているかを記載します。
UQ mobileサービス向き
- 毎月の通話が合計60分以内または毎日5分以内の方(ぴったり・おしゃべりプラン)
- 自分の行動範囲の電波状況を事前に把握したい方(Tru UQ mobile)
- SNS(Facebook,LINE,Twitter等)をたくさん使う方(データ節約モード)
- データ容量を使う月・使わない月に差がある方(データ繰り越し)
- 自宅回線にもお得高速通信(容量無制限)を使いたい方(光セット割)
まぁ、スマホを純粋に安く・速く使いたいという方は間違いなくUQ mobileにすべきでしょう。
Y!mobileサービス向き
- 毎月時間を気にせず電話をかけたい方(かけ放題オプション)
- ヤフオク出品・入札予約を利用する方(Yahoo!プレミアム無料)
- Yahoo!ショッピングを多用する方(Yahoo!プレミアム無料)
- 雑誌100誌以上、マンガ10,000冊以上を読みあさりたい方(Yahoo!プレミアム無料)
- 外出先で無料Wi-Fiを使いたい方(無料Wi-Fiスポット)
- 2回線(親子回線)以上を契約する方(データシェア)
- LINEのID検索できるようにしたい方(LINEのID検索許可)
UQ mobileとの差は、Yahoo!(ヤフー)の独自サービスがタダ(無料)といったところでしょうか。
ちなみに私はヤフオク!を多用しているので、この月額がもはや携帯代金と同じく固定費になっています。また、かけ放題オプションで通話時間・回数が無制限となりますが、LINEなどのIP電話が普及した昨今では、あまり必要性を感じないですね。もちろん、外出先で長電話する方は、LINE電話であってもパケットを消費するので、あっという間にデータ上限に達するのでご注意を(そういう方にはY!mobileがおすすめです)。
UQ mobileが僅かながらお得!
今回、料金・速度・サービスの全ての観点から「UQ mobile(UQモバイル)」と「Y!mobile(ワイモバイル)」を比較してみました。
結果、料金は全く同じですが、速度やサービスでUQ mobileが僅かながらお得という結論が得られました。同時に比較したIIJmioは、速度では全く両社に及ばなかったものの、今回話題に挙げなかった料金やファミリーシェアプランといった10GBを家族で分け合いながら使えるなど、どのMVNOキャリアも様々なプランで魅力を出してきています。
UQ mobileもY!mobileでも、どちらにしても不満は出ないと言い切れますが、もし迷っているようであれば少しでもおトクなUQ mobileを選んでみてはいかがでしょうか?きっと価値のあるお買い物になると思いますよ!
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